2ntブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
「My姫」わかつきひかる
「My姫」 わかつきひかる/フランス書院美少女文庫

 充分に及第点ながら、やや微妙という評価。
 唐突に主人公がお金持ち国の王女の婿にと見込まれて、準備結婚として王女と同居生活を・・・というのは荒唐無稽な設定ながら面白いと思う。学園物だけに拘る必要もないし、「メイド イン プリンセス」なども良かったから。
 ここで、王女が王女として同居していろいろと庶民とのギャップを描いたり、仲違いしたり仲直りしつつ親密になってというのもひとつのやり方だと思うが、本作の場合、自分の花婿となる少年の見極めの為に、王女が身分を偽り教育係としてやって来るという形に捻っている。
 読者にはそれを早々に明かしているのだけど、この設定をあまり活かしていない様な気がする。主人公が見た事も無い王女よりも身近にいる教育係の方に惹かれたり、彼女との別れを悲嘆したりしても、読者としては結末が読めていてあまり感情移入できない。それより、王女の方が、本当の自分でなく、偽りの自分に好意を向けられて葛藤するとかの方が面白かったように思う。あくまで少年視点にするのなら、読者にも正体は黙っていた方が良かったかもしれない。
 王女がそもそも主人公の学校に留学生として来ていたという設定なんかもあったが、別段何か必要もなかったような。ちょっと未消化な感じはあった。

 と、お話としてちょっと勿体無いなあと思ったものの、エロ小説としては相変わらず高いレベルをキープしている。主人公は教育係の王女を経験豊富と思いこんでいるが実は処女だという食い違いを含みつつの初体験から、パイズリ、アナルセックスと流れるように進むのが見事に感じる。
 乳房が敏感で胸の先が痛いという描写とか、精液を嚥下してうっとりとする描写とか、細かいところが妙に効果的な感じがあった。単に過激な行為させるよりよっぽどいやらしい。
 毎回こだわっているらしいアナルセックスも最初は嫌がるところから丹念に描いているし、今回はアナルビーズやメンソールのリップクリームを使ったり、挿入したまま外出しての買い物とか、趣向をこらしていた。「子宮がキュンキュンする」みたいな表現は前から使っていたかな。ちょっと珍しい気がした。
 良いところを見ていくとやっぱりレベル高いなあ。

 ただ、どうしてわかつきひかる作品って、アブノーマルな方向まで描く事があるのに、クンニ描写がほぼ皆無なのだろうか。読み逃しはあるかもしれないが、少なくとも美少女文庫の作品だと、過去に一回あっただけだと思う。それだって、他の行為と比べるとさらりとした程度だったように記憶している。弄ったり何だりはあるのだけど、胸を攻めたらもうすぐに挿入ってイメージがある。ここら辺描いてくれるとけっこうバリエーション増やせると思うのだけど、苦手なのだろうか。不思議といえば不思議。
 とにかく、本作品は今までのわかつきひかるの美少女文庫ものが好きならば、十二分に満足できると思う。

        



テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

【2008/06/22 17:00】 | わかつきひかる | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |