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「チューべろーず」 フエタキシ/コアマガジン
処女作品集ではあるが、既に個性や方向性が明確になっているのが凄いなと思う。 9つの短編とおまけ漫画で構成されていて基本的には和姦傾向、気になるクラスメートとの話だったり、遠縁の娘が押しかけてきて同居生活する話だったり、バイト先の未亡人だったり、義母だったりとけっこう多彩なお話になっている。 その中に共通項を入れて特徴付けている、あるいは特徴が出てしまっているのが面白い。お話や絵だけでなく、ソレを目当てにするという読者も出てくるだろうから。古くはぢたま某の放尿とか、睦月の着衣ものとかと同じような武器だと思う。 フエタキシの場合は、乳房を吸うという行為描写が特徴になっている。 特にそれ自体はフェチな行為ではない。いろんな漫画で普通に描かれる事の多い行為だとは思うし、個々の作品を単体で読むとそれだけを執拗に描いている感じもしない。ただ、何作品もまとめて読んでみると、実はこだわりがあるのが自然と伝わってくる。実際、おまけ漫画を見ると、コミックスの登場人物中で唯一吸われていないキャラが作者に文句をつけてくるなんて内容になっていて、自覚的に描いているのだなとわかるし。 実は特化し描いているのだなという目で見ると、乳房自体の描き方か、単に大きいとか丸みを帯びているものではなく、やや自重でたわむ様な感じになっていて、より映える形になっているなと感じる。胸吸いの為にそうしているのか、そういう描き方だから吸うのかはわからないが。 安定感はあるが、まだ少し絵が粗い部分がある気はする。でもそれがかえって味わいになっていたり、勢いを感じさせたりしているように感じる。このまま数を重ねていくとだんだんと洗練されて変質するのだろうか。妙に小奇麗にはなって今の魅力が減じるのだと少し残念な気もする。 ところでコミックス発売に合わせて収録作「福山さん。」の続編が雑誌に載っていたが、こういうのはあまり歓迎できない。収録されるのはずっと先の別のコミックスになる訳で、できれば一緒の本の中で読ませて欲しいと思う。 |