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「えっちスケッチ」 環々唯
「えっちスケッチ」 環々唯/ヒット出版社

 一番の疑問は、帯と巻末のゲストページ、さらには目次のカットまで安永航一郎が溢れている点。関係性については触れていないので謎のまま。

 全部で7本収録で基本的には読み切り。ただ、「捕食の倫理」に対して「捕食の倫理2」、「乙女純情シールド」に対して「乙女純情ゴール」と続編も描かれている。
 けっこう描かれた期間に開きはあるけれど、総じて安定している。

 その中では「捕食の倫理」2本が少し抜きん出た感があった。
 古い書物に記された読心術を体得した主人公が、憧れている女教師の心を読み取ってみたらという、けっこうご都合主義的な導入から、優しく清純そうな女教師のギャップを描いていく展開が面白い。まじめに授業しつつ、心の声が「SEXしたあああああああああ~~~~~~~~~~~~~い」や「今日で何日オチンチン咥えてないかしら…」だったりで、インパクトがある。どっちかというと淫乱さより笑い寄りになってる気はするが。
 単純に色情狂という事でなく、どこかあっけらかんとエロ妄想を滾らせつつも、絶対に生徒には手を出さないと決めて区切りは置いている辺りがちょっと特異なヒロイン像になっていると思う。
 結局は主人公にバイブ入れているのを見つかって言葉責めされる展開から、スイッチが入って嬉々として童貞を奪ってしまうが、事が終わって本気で落ち込む対比とかおかしみを誘いつつも、かわいいと感じさせる。その過程での先端を徐々に咥え込みながら喋るシーンのエロさとかは最高だし。
 続編も、一度歯止めがなくなったら校内で何度と無く繰り返す関係となり、さらに休日に部屋に呼ばれるとという流れで、さらに濃厚になっている。4Pシーンもいいし、他の男を呼ばれそうになって主人公が奮起するところとかも微笑ましい。
 年上のお姉さんとか女教師とかの属性があるからこれが一押しで異論ないと思うが、幼馴染好きならば、「CHOO-CHOO-Syndrome」とか直球ど真ん中だろうし、「乙女純情」の2本を推す向きもあろうかと思う。

 カバーを取ると、あとがき及び、各話についての簡単なコメント、「捕食の倫理」の四コマ漫画などがあり、得した気分になれる。先生が主人公の恋愛感情に気づいていないというのに唖然とさせられるが、客観的に見ると、弱みを握って肉体関係を結ばされて後は性欲のおもむくままに関係を継続させられているといった陵辱モノ展開と言えなくもないのだな。微塵もそんな雰囲気はないが。それだから最後、ご主人様なのかと思ったり。

 総じて和姦モノというのは嗜好が合わないという事でなければ、十分楽しめると思う。


        

【2011/06/17 00:17】 | 環々唯 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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