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「私のしたい○○なこと」 春城秋介/ティーアイネット
全四話の続き物「いたずらメヌエット」をメインに3つの短編を収録している。それだったら、カラーページもあるしメインを先頭にするか、短編を前座に最後に配置すれば良さそうなものだけど、短編の間に配置と言う謎な収録順番になっている。 既刊と比べて、絵は変わらない。安定しているとも言えると思うが。相変わらず単体絵として見ると凄く巧いとは感じないし、話作りも飛びぬけて巧くはないのだけど、エロマンガとして凄くレベルが高い。単純明快にエロいと感じさせる。 「いたずらメヌエット」は、主人公が片想いしているヒロインと親しくなりかけたところで、ヒロインの妹に弱みを握られ誘惑されるといった構図のお話。関係を持ってずるずると回数を重ねつつもやはり好きなのはヒロインでという形から、ハッピーエンドに帰結させている。姉妹同時にとかな読んでみたい気もするけど、きっちりとした形にした方が読後感は良いと思う。お話としては実質は妹がヒロインで、姉がちょっと存在感で負けている。寝取りもの漫画だと、彼氏や好きな人の傍で見つからないようにして体を好きにさせてしまうという展開が時々あるが、その裏返しみたいなシチュエーシュンが非常にエロかった。 他の短編、「Secret Affair」の女教師と生徒というお話も良いし、前のコミックス「ビーナスラプソディ」収録の「ホームレッスン」の続編「ホームレッスン ~課外授業~」も前同様にエロかった。しばらく家庭教師の先生と会えなくて一人で慰めたりとか、大学へ訪ねて図書室でとか、短くも濃厚。 そして何より巻頭の「友達以上」が本巻の中では圧倒的にエロいなと感じた。友達の彼女で仲良くしていたヒロインとふとした弾みで関係を持ってしまうという展開で、いったん水を差されつつも意識し合う描写とか巧いと思う。お互いに恋人はいるけれど相性がよくて、体の関係と割り切ってずるずると行為を重ねていくのが非常にエロい。最後以外は基本学校の中だし。 主人公の恋人が実際には登場しないのがちょっと気になったが、もしも続編を描くのなら巧く絡めると面白い気がする。 本当にレベルが高くて安定感すらある一冊だと思う。 |
「ビーナスラプソディ」 春城秋介/ティーアイネット
二冊目のコミックスで前作同様に未亡人、小さな旅館の女将さん、妹、従姉弟のお姉さん、等などバラエティに富んでいて、純愛系ながら非常にエロいというレベル高い内容になっている。 全体の割合からか年上物のイメージがあるが、兄と妹の話、家庭教師と女子高生の話なども非常に良いと思う。 本当にどれも良いのだけど、「蜜戯」と続編「二人の蜜戯」が巻頭カラーにもなっていてページ数があるだけに読み応えがある。娘と同じ年の隣の少年から告白されたヒロイン視点での初めて話、その後関係を重ねていての情景と、もっと読みたい気になってくる。娘がもう少し絡んでも良かった気もする。 ちょっと匂いに関する描写が目についてアクセントになっていたりと、本当にエロい。 女子高生のヒロインの視点での「ホームレッスン」も負けず劣らずエロい。家庭教師の先生との初めてについても何コマか使って描写して欲しかった気もするが、あえてそこはカットして、その後の何度も繰り返して馴染んだ頃を描いているのがなんともエロいと感じさせる。 自分だけ全て脱がされてしまうとか、やんわりと言葉責めしたりと、濃度を上げていくのが巧いと思う。続編が次のコミックスに収録なのがちょっと残念。できれば同じ本の中で続けて読みたかった。 他のも個別で見ていくと唸らされる出来で、差が出るとしたら読み手の嗜好の違いだけだと思う。 |
「一途なトリコ」 春城秋介/ティーアイネット
ヒロインが叔母、姉嫁、妹、部活の後輩、姉、友達の母親、生徒会長をしている先輩など、年上ヒロインが多い感じで、かバラエティに富んでいる。わりあいムチっとした感じで巨乳のキャラが多い。作品はだいたい和姦傾向。多人数同時とかまったくないというのも案外珍しいのかもしれない。作者の後書きなどはないけれど、単行本用の描き下ろしとして姉弟ものの「アネもね!?」の続編が掲載されている。 絵だけだとそんなに圧倒的にエロさが満載とはなっていないし、キャラクター作りや、ストーリー、台詞回しとか、大きな穴もないけれど、ひとつひとつを取ると正直それほど秀逸という訳ではないと思う。で、あればそれら要素を合わせると、平均点以上には取れているそこそこのレベルの安定感ある作品群くらいに留まりそうなのだけど、エロマンガとして相当にエロい。いろんな構成要素が単純に足し算でなく、掛け算になっている感じ。極端なアヘ顔とかは使わないが、行為中の表情の良さとかは感じられるし。 最初の本であるこれだけでなく、次以降の作品集も、高水準になっていて、デビューした頃から完成している感じなのかなとも思わせられる。 中では「シャワールーム」が非常に良かった。陸上部の後輩との話で、タイトル通りにシャワールームの一室の中でというシチュエーションが何ともエロい。陸上するには肉感的すぎる体つきかとも思うけど、ヒロインが割と無口っぽい感じなので逆に積極的になるところとか、ぎこちなく恋心を示すところとかが、印象的になっている。それと他の生徒がやってきて隣でシャワー浴び始めるなんていうのは羞恥や背徳感を出すために使われる演出だけど、効果的だし、ヒロインの事を話題としている辺りが巧いなと思った。 他、ちょっとフェチ要素とか、皆が見ている中でこっそりととかのシチュを入れた「素直になれなくて」とか、妹となかば無理やりしてしまった後のお話「Necessary」など、どれも良いし、後は好みの問題だと思う。 |
「JCエッチ」 師走の翁/ヒット出版社
「HHH-トリプルエッチ-」と続編の「HHH極」前中後編と「平成性教育改革」前中後編を柱にして短編2つと何故か別コミックスのカラーの宣伝漫画という構成。 兄及びその友達二人にセックスの良さを教える妹たちのグループの活動を描いた「平成性教育改革」も少し馬鹿漫画で面白かったが、「HHH」がとにかく圧巻。 話としては乱暴と言えば乱暴で、高校生に家庭教師をして貰っている女子中学生とその友達二人が勉強の際にまとめて食べられてしまい、あとはずるずるといろんなところで関係を続けていくというだけなのだが、相当にエロい。 どちらかというと三人組からの視点で、ハーレムものなのに今ひとつ中心たる高校生のキャラが立ってない気がする。家庭教師しているのは一人なのに終始「先生」という肩書で皆から呼ばれているし。それが逆に効果的になっているような気もする。 複数まとめてでのシーンも、一人ずつテクニックを仕込むところとかまとめてのシーンも描写が良くて、断片的に描かれる海や花火大会なとの外での行為はもっと何話もかけて描いて欲しかった。逆にあえてこの長さで密度を濃くしているのもエロさにプラスになっているかもしれない。 最後の三人から口々に「好き、好き」と言われながらの乱交がかなりツボだった。高校編とかも描かないかな。学校内での話が描けるし。そう言えば、読み切り時の冒頭で同級生とか教育実習生、人妻とか他の女の話があったけどそちらとの関係はどうしたのだろう。 タイトルの通り 「HHH」と「平成性教育改革、文化祭で風俗店をやる短編「ヌルセン」もヒロインは女子中学生なのだけど、「目隠しプレイ」のみは大学生のお話。ページ数は充分にあるので統一感考えると次に収録を回しても良かった気がする。シチュエーションとかエロくて入っていて文句言う必要はないけれど。 作者自身の作品解説もあって充実かつ濃い一冊だった。 |
「三間坂杏子の恋愛」 ZUKI樹/竹書房
初の長編との事で、読み切りなどは含まない全九回での1冊になっている。 後輩の話とか、別のカップルと一緒に並行してするとかの話はあるにしても、ほぼ全話が同じヒロインでいうのはエロ漫画としてけっこう珍しいと思う。どうしても変化を持たせる為にメインヒロインはいても他の娘が絡んだりする事が多いから。浮気できそうなシチュはあってもさっさと回避してしまう辺りが面白くも思える。 ヒロインはお嬢様タイプに見える会社員だが実は元レディースの総長という設定で、主人公たちがそれを知ってしまう1話から始まって、終盤辺りまではそんなに大きな事件が起こったりはしないけれど、キャラの描き方も良くて面白く読めた。 過去の姿と、今のいろいろ開発されてしまっている姿とのギャップが可愛い。 エロシーンでのヒロインが同じではあっても、会社でこっそりとしてみたり、途中で初体験時の過去話を入れたり、いつも攻められているヒロインが逆襲してみたりと、シチュエーションなどに工夫を凝らしていて飽きさせないように工夫されている。 こうやって丹念に描いていると、安易に浮気させたりハーレム展開にさせなくて正解だと思う。 成人マークつきでないので修正などは大きいけれど、充分エロいと思う。 単行本としての付加要素としては、1ページの穴埋め漫画が幾つかあったり、カバー取るとおまけがあったりする。初の長編と喜んでいるのは面白かった。 |