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「美少女 放課後の秘蜜」 龍駕昇/グリーンドア文庫
同じグリーンドア文庫の睦月影郎「美少女 恥じらう果実」と人物配置とか話の展開とかが似通っている印象があったので、試しに読み比べてみた。 主人公が新米の男性教師でこれまで女性経験がなかったり、女生徒の一人に弱みを握られたり、むしろそれを契機に関係を結んだり、もう一人さらに年下の生徒が出てきたり、その二人の少女が少し百合な関係になったりとか、共通点は幾つもあるので混同しやすいはしやすいが、話とかはけっこう違っていて驚いた。 特に龍駕作品の主人公は無垢で清らかな少女嗜好で、睦月作品の主人公はストライクゾーンが広いというあたりの違いが、話の展開にかなり違いをもたらしていく。 ふと中学生を相手にできるデートクラブの存在を知って、少女達との体験をしてしまう序盤。けっこうページ数を費やして初体験から、二人の少女との教師プレイとか描いている。年下の経験豊富な少女に筆おろしされて翻弄されるみたいなシチュが好きであれば、かなり良い部分かと思う。 それを生徒に知られてしまう事で結果としてより好みにあう少女を得られるが、それで欲望を抑えられず、別の教え子に理想の体現を見てしまっているのが多分不幸なのだろう。社会的地位とか何もかも失っても構わないと思ってはいるが。 最終目標が最初の方で提示されていて、目標到達に向かう話の流れになっていて、ある意味放埓でとりとめが無い睦月作品よりストーリーとしては明快だと思う。 わりあい抵抗無く三人で楽しんでしまう睦月作品と比べて、嫉妬の念で後輩と主人公を支配下に置こうとする少女の動きとかが面白い。最後まで関係を制限されていた為に、むしろそれが皮肉な方向に進んでしまう辺りも。 高校生くらいが主人公の事が多い龍駕昇の本としては、中学校教師が主人公だったり、ヒロインが全部年下というのは珍しい。 「美少女 放課後の秘蜜」と「美少女 恥じらう果実」でどちらが良いかというのは文体とか含めての好みの問題だと思う。少女への拘りとかを重視すれば龍駕作品、フェチ描写に関しては睦月作品にはなるだろうか。どちらにしても作者の他作品と比べてもレベルが高い部類となる作品だと感じる。読んで損は無いと思う。 古本屋とかだとグリーンドア文庫として読もうと思うと入手は難しいかもしれないが、最近はネットで比較的容易に入手できるのがありがたい。龍駕昇作品だと本にこだわらなければ電子書籍として読めるし。 |
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