2ntブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
「イマコシステム」緑のルーペ
「イマコシステム」 緑のルーペ/茜新社

 連載時から、一部でかもしれないがけっこうな注目を集めていた「イマコさん」のシリーズを一冊集めたコミックス。短編2本と後日談的な描き下ろしも収録されている。

 最初の読み切り「イマコさんと猫かぶり」では甘々な話となっていて、続編もその流れを受けていたものの、シリーズものとして回を重ねる毎に、不可思議な動きを見せていた。変な薬とか、寝取られとか調教とかのベクトルに向くと誰一人予想しなかったと思う。それでいて、そちらに舵を切ったと思ったら、最後にはまた意表をつくまとめ方で完結。
 連載時は賛否両論だったが、まとめて読むと数々の伏線が集約されてスッキリしたかというと、やや微妙。ただ、最後をわかっていて読み返すと安心感はあるし、暴走ぶりとかも納得いかなくはない。確かに最初の頃から、どう考えても間違わないだろうという齟齬をあえて描いていたり、何か変だなと匂わせていたし。

 エロマンガとしての評価で言うと、とりあえず、絵とかややバランスがおかしくなったりしているのも見受けられたり、強烈にエロ描写が圧倒的かと言えばそこまではいかないのだけど、波長が合うのか凄くエロく感じた。主人公のイチナとのラブラブな描写も、名も知らぬ男たちとのプレイも共に。ここら辺がエロマンガのエロ部分の面白い点だと思う。

 新人の初めての連作で思い切った冒険をしたと思う。純愛もの好きには途中経過で拒否され、代わりに歓迎した寝取られ好きからは裏切られたと拒絶され、けっこうな数の読者を振い落してしまった気がする。良い悪いは別として、とってつけたように最後だけめでたしめでたしにした訳ではなくて、当初から決めたゴールに向けて進んでいたのは感じられたので、そこは評価したい。
 描き下ろしは後日談でとりあえず二人で何とかやっているようで良かった。
 裏設定はいろいろとありそうで、出来ればあとがきで語って欲しかった。なんで登場人物すべてカタカナ表記なのかとか、気になったり。


          
      
 
【2010/10/03 16:22】 | 緑のルーペ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |