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「微熱スイッチ」 東鉄神/ワニマガジン社
冒頭の連作4本とおまけの書下ろし四コマ漫画、読みきり6本とけっこうなボリュームの1冊。 メインをはっているのは巻頭からの連作である栗本さんのシリーズと思うが、少し構成に失敗しているように感じた。 非常に女に手が早い大学教授と、アプローチをかけているものの少しずれているヒロインという組み合わせの話自体は面白い。特に最初の話などは、色気の無い下着をネタにしてのやり取りがオチ含めてよくまとまっていると思う。それが次の話、その次の話と、別のヒロインをゲスト的に出してしまうので、メインヒロインが少しぼやけた感じになっている。一冊まるごと使っての長編であれば、そういう話もアクセントとして働いたと思うし、エロ漫画としていろいろ女性陣出さなくてはならない都合もわかるのだが。 最後がまたメインヒロインが正面に来た話になっていて、で風邪ひいて様子が違うのにぐっと来てしまうという展開は良かった。4話構成にするなら、これを2本目に持ってきて正妻的ポジションを確立した上で、やっぱり教授が他の娘にも手を出してしまう構図にした方がすっきりしたかもしれない。 エロ漫画としては非常にレベルが高いし、2話の金髪娘なども良いのだけど。 前の「ふたりでできるもん」も連作物が、個々のお話としては良いのに、通しのお話として見ると恋人が最初と最後にはメインになるものの途中で放置されていて、構成をもう少し考えればと感じたのを思い出した。なんだか勿体無い。 読みきりは、従姉の女の子との初めて話とか、地味目で異性を意識しなかった幼馴染が催眠術で発情してとか、どれも安定して良い感じだった。傾向として年上のお姉さんと少年という組み合わせが多くて、そういうパターンが好きであればさらに楽しめると思う。同じパターンでなくていろいろと変化をつけているし。何本も年上物があるのに、優しいお姉さんに甘々に可愛がられるという感じのが1本だけというのはちょっと意外。それだけにその1本、憧れていた友達のお姉さんとの「恋人スイッチ」は貴重かもしれない。 他作品でも出てくるのがほとんど巨乳キャラだったので、そういう嗜好なのだろうと思っていたので、あとがきを読んでちょっと愕然とさせられた。 |
「ヘンコイ!」 東鉄神/秋田書店
非の打ち所のないアイドル的存在のヒロインとさほど取り得のなさそうな主人公とのカップルによるラブコメというと星の数ほどありそうに思える。実はヒロインが異常性癖の持ち主でとか、淫乱でとかいうパターンにしてもエロ漫画では結構な数にのぼると思うが、本作はその中でもかなり秀逸だと思う。 ヒロインが自覚のある変態というキャラクター。好きになった同級生(主人公)の体操着とかの匂いを嗅ぎつつ一人遊びをしているところを、当の本人に見つかってという第一話から九回にわたって展開している。 エロ漫画だとそのまま最後まで一気に進んでしまったり、後はシチュエーションを変えつつどっぷりと二人の行為を描いていったりするのだろうけど、成人マーク無しの本なので、後半でそこに到るまで時間が掛かっている。それが幸いして、いちゃいちゃとしあうとか、いっぺん未遂まで及ぶ所とかが、良い焦らしにもなっていると思う。それだけ盛り上げた挙句がちょっとあっさりめではあるが、それは一般誌だし仕方ないのだろう。 充分にいやらしいし、キャラクターが活きていてマンガとしても面白い。後になってから初体験後に出血しなかった事を気にして、主人公に対し弁明しようと試みるところとか、何ともおかしかった。 ヒロインが主人公に惹かれた理由が「同じ変態の匂いがしたから」なのだけど、それほど変態性を見せていなかったような気がする。普通に順応しているけれど。それと続き物なのだから、ヒロインの表の顔についてもう少し描いて欲しかった気もする。第一話はそれだけに使って、最後に教室で衝撃的な姿を見てしまうところくらいまでで次回の引きにするくらいのスピードでも良かったかもしれない。 あとがき的なページはないが、おまけとして四コマ漫画が三本収録。 純粋なエロ漫画も巧い人だけれど、こういう方向のも面白いなと思う一冊だった。 |
「ふたりでできるもん」 東鉄神/ワニマガジン社
タイトルにもなっている「ふたりでできるもん」の4回連作(+おまけ)と、と読みきりが数本という構成。キャリアウーマンがメイド喫茶で働かされるプレイの話、家庭教師とテストの点数が良かったらご褒美という約束をする定番ネタを少しひねったお話とか、無表情なウェイトレスにいい表情を浮かべさせる為にあれこれする店長の話とか、読みきりの短編もなかなか良いのだけど、連作の方がズバ抜けて良かった。 王様ゲームでの言葉を信じて後輩のヒロインが天真爛漫に主人公の部屋を訪ねて「オナニーを見せてもらいに来ました」という冒頭からして凄い。わくわくとした表情とか、「男の人のおちんちん見た事ないんです」とちょっと頬染めて言うのに、断わりきれず主人公がしてみせる流れ。ここでおかずにヒロインの胸出させたり、、そこからのなし崩しに初体験に向かう展開が明るくもエロい。 で、このまま後輩との関係を続けてくれていれば良かったと思うのだが、2話ではヒロインが変わって、主人公の従妹になってしまう。同級生達と性器のくらべっこをしてビラビラが少し歪なのを指摘されて心配して見て貰いに来るという、シチュ的にはこれも凄く良いのだけど。 さらに3話では、主人公の童貞を奪った痴女入った人妻とか登場。後輩が部屋に訊ねて来たりはするものの、玄関のドアの向こうでは主人公が下半身を責められて声を必死に殺しているという状況になったりする。これが男女逆なら寝取られものとかで見かけたりはするが、男の方が責められるのは珍しいと思う。 4話でやっと後輩がヒロインに戻って、外でいろいろとする話に。彼女のおちんちん実験のバリエーションの方を膨らませて欲しかった。最後、ヒロインと野外で交わっているところを従妹と人妻に見られるところで終わっていて、どうせこうなったのならそれはそれで修羅場展開にしたら面白そうなのに惜しい。作者もあとがき見る限り少しは未練があるようだし、このまま終わらせないで、ぜひ続きを描いて欲しい。 あと、全般に女の子から指や舌先で亀頭の先っぽを弄ったり愛撫するシーンがけっこう多くて、エロ描写として良い感じだった。要所要所で何かツボをつくような描写が光っている。 |
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