2ntブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
「六人の熟夫人」冬野蛍
「六人の熟夫人」 冬野蛍/フランス書院文庫

 何冊も本を出しているのに短編・中編ばかりで長編がないのはフランス書院の作家としては珍しい気がする。そして傾向として寝取りや寝取られ、覗きが出てくる話が多いイメージがあるが、実際に今回の短編集を見ると単にイメージだけではなかった。

 どの話も好みはあるが一定以上のレベルは保っている良作群なのだけど、妙な着地点で終わっている作品が幾つかあって少し気になった。
 
 例えば「のぞきスワップ」では友達の母に想いを寄せる主人公と、主人公の姉に思いを寄せる友達が互いに母や姉の痴態を覗かせるという話だが、主人公は覗きが見つかってそのまま……という展開。それで終わればいいのに、まだ体を重ねながら、その姿を覗いている友達の母子相姦を予期したり、自分も姉とと思ったりしているのが不思議。
 他に「倒錯の年上体験」は、主人公の少年が憧れていた清楚な人妻が、少年が兄のように慕っていた男に寝取られてしまう話。ただ、別段男は少年の想いなど知らなくて悪気はなかったようだし、こっそりと人妻との行為を覗かせてやったり、目隠しした人妻と初体験させてやったりとある意味親切このうえないという寝取られものと見ると異質な感じ。そしてこれもラストが理解するのが困難。自分の母親も手を出されているのだろうかと妄想して、勃起してしまうという締めで、何故唐突に母親の話が出るのかまったく謎。
 
 六本中での個人的にツボだったのが「熟夫人と娘と……危険な3P」。家庭教師が教え子である少女の継母を罠にかけてものにする話だが、この義母の方は正直どうでもよくて、十五歳の少女が描写も少ないのに魅力的だった。
 清楚な美少女なのに継母を嫌って裏で糸を引いてというのが、田沼淳一を彷彿とさせたり。さすがに牝奴隷に堕としてみたいな展開ではないが、自らペニパンを履いて義母を犯したりはしている。
 未成熟な姿態で膨らみかけの胸とか描写されているのに、既に家庭教師にアナルを開発されている事が淡々と地の文で記されているのが、なまじ丹念にそういうシーンを描くよりもそそられる感じがする。普通の性行為描写はないから実はアナル開発のみの処女だったりするのかとか妄想をかきたてられたり。

 よくよく考えてみるとヒロインは「夫人」なので、基本的には寝取りなり寝取られなりの要素は出てきて当然なのか。

        

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

【2008/09/12 02:09】 | 冬野蛍 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |