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「最高の未亡人と最高の娘姉妹」秋月耕太
「最高の未亡人と最高の娘姉妹」 秋月耕太/フランス書院文庫

 タイトルの通り、主人公が若々しい未亡人とその娘である姉妹の三人を相手にするハーレムもの。
 父親の仕事の関係で叔母の家に同居するという設定で、初対面からではなく、もともと叔母や従姉妹とは親しい間柄からスタートしている。
 似たような作品はフランス書院文庫だけで考えても数多くあるけれど、アクセントとして主人公に軽くマゾ気質の属性を加えたりして、なかなか個性を出していると感じられた。

 主人公のマゾ性を自覚させるのが、最初のヒロインとなる高飛車な性格の従姉。いきなりペット扱いされて、足指舐めをさせらて足で射精させられたり、目の前で自慰するのを観察されたりといった行為に、主人公は別に反発もなくマゾ性を刺激されて喜んでしまう。足指舐めでの描写とかなかなか良かった。ただし、そのままマゾ奴隷と女王様で終始して主人公の方がアナル開発されるといった方向には進んでいない。そもそも従姉は、上に立って主人公を弄びつつも自身は経験が無いし、最初から好意を滲ませてもいるし。
 続く叔母や従妹とは少しスタンスを変えるので、あくまでヒロインやプレイのバリエーションとしての描き方かと思う。終盤でも、楚々とした優等生の従妹が頑張って罵倒するのにゾクゾクしたり、足コキや騎乗位されるのに喜んだりと、最初だけの設定で置き去りにされてはいないのも確かだけど。

 叔母とのプレイは、年上からの筆おろし描写が好きならば満足いくと思う。ところどころフェテッイシュな描写を挟みつつも直球な描き方をしている。最初は手ほどきを受けている立場なのに、急速に性的な方面で天性の素質を開花させていき、圧倒してしまうというのも王道展開と感じる。

 三人もいるとメイン以外は割を食うが、最後の従妹もなかなか頑張っている。最初の主人公を想いつつの自慰描写と、体操服姿で告白してそのまま初体験な展開とか、健気だし存在感を出している。
 むしろ、最初にヒロイン風に登場して実際にいちばん主人公の関心を引いていたのに、中盤パートで登場がなく最後まで結ばれない従姉がいちばん割を食っているかもしれない。

 最後にハーレム展開になりつつも、叔母と従姉妹、それぞれと関係を持っているという回想でのシチュエーションがかなりエロかった。S気質のお嬢様と思わせていて、実はMっ気もありそうだと暗示させていてそのまま終わりというのが勿体ないなと感じた。従妹と学校の中でというシチュエーションも、もっとじっくり読みたかった。満足しつつも、続編的なものを書いて欲しいという読後感だった。
 
        

【2011/11/01 02:22】 | 秋月耕太 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「【はじめての女】隣人妻と女子大生」秋月耕太
「【はじめての女】隣人妻と女子大生」 秋月耕太/フランス書院文庫

 高校生の主人公が、バイト先の女子大生や近所の若妻と親しくなり、年上の余裕があった筈の女性陣が逆に虜になって……といった、フランス書院文庫の中だけでもけっこう類似の作品がありそうな気はする。弓月誠であるとか神瀬知巳であるとか。
 ただ、その中にあっても、かなり出来の良い作品じゃないかと思う。美少女文庫の方の印象が強かったので、こういうのも書くんだと思いつつ読了した。
 最終的には両手に花となるにしても、そこに至るまでの流れがなかなか面白い。バイト先で一緒の女子大生に誘惑されて関係を持ったものの、その後妙によそよそしくされて「遊びだったんだ」と落胆したところを、前から憧れていた近所の若妻に慰められてと、エロ小説的だけど自然に進んて行く。優しいながらもほとんど性交渉を持とうしない夫に対して、若く情熱的な主人公の虜になってしまう過程とか駆け足ではあるけれど巧く描いていると思う。冷たくしていた女子大生も実はといった後半からの話も意表を突くポイントがいくつも用意してあるし面白い。

 ヒロインが二人だけなので、エロ描写の密度も濃いし、いろいろとシチュエーションに凝っているのも魅力的。夫婦の寝室で夫を意識させてとか、初めてが欲しいんだと言われて後ろを許してしまうとか、人妻もののお約束的な行為ををしっかりと描いているのは、ありがちでもそれはそれで効果的だし、好感が持てる。
 一方で、女子大生の方も再登場してからぐっと存在感を出している。ある意味、初体験と逆になった状態での二回目が何とも良い。状況理解した上で最初にページを戻して読み返すとまた違った印象になるのも面白い。

 あえて文句を言うと、経験がなく受身的な主人公が、憧れを抱いていた相手に急にやりたい放題になって技巧的にも急にレベルアップ増強しているのがちょっと違和感があった。
 夫と電話しているところを悪戯とか好きな人には堪らないシチュエーションだとは思うし、大人の女性二人を並べて味比べというのも様式美的なものなので、そこだけ読むとかなり良いのだけど。
 受身プレイがけっこう良いので、そちらを活かしても良かったのじゃないかと思う。

 トータルとして、年上好きならばかなり満足できるだろう。また、恥ずかしい部分を見て楽しんだり、匂いを嗅ぐとかの、フェチ描写もあちこち見られて、その辺が好みの人はさらに評価加算されると思う。


        


【2010/12/13 22:05】 | 秋月耕太 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「僕の義母・僕の先生・僕の妹」神瀬知巳
「僕の義母・僕の先生・僕の妹」 神瀬知巳/フランス書院文庫

 性格がよく優等生的な少年に対して、複数の年上女性を配してのハーレム展開というのを得意パターンとしている神瀬作品からは少しはみ出している感じになっている。
 序盤から、本命たる年若い義母が出てくるのはいつもの形に近いが、葛藤にある程度の時間を取らずに早々に二人揃っての望みを達成してしまう展開になったのは珍しい。
 それと今回の新要素としては近親系での話を描いたのと、年下の少女がヒロインの一人になった事だと思う。過去の作品だと女子高生だけど先輩だったり、幼馴染みで同学年で、後輩キャラは初めて。そちらでも大人の女性以外のヒロインが出ていて、けっこう存在感もあり魅力的に描かれていたと思うのだけど、今回の4後輩の女の子が可愛く描けていたと思う。
 それに比べると、挟まれてしまう先生の方はやや存在感が薄かったかもしれない。先生キャラは過去にも多かったし。最初むしろきつく当たっている辺りは新機軸なのだけど。

 あいかわらず個々のシーンは濃厚で甘くて良いのだけど、今回作中のトータル日数が物凄いハイペースで急ぎすぎなのが気になった。いつもだと作中の時間が何日、何週間と掛かるのに、今回は義母と結ばれた翌日に余韻もそこそこに後輩の女の子の相手をして、同じ日に担任の先生ともと、幾らなんでもそれぞれ間をおいた方が良いだろうと感じた。経験もろくにないのに急に熟練者になってしまうし。

 最後は全員で仲良くというハーレムパターン。これはこれで形式美として良いと思う。
 年上キャラだけでなく年下女の子キャラも十分以上に描けるのはよくわかったのて、また少し毛色を変えたのを書くれると嬉しい。


        

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【2010/01/19 01:59】 | 神瀬知巳 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「世界一甘い授業」神瀬知巳
「世界一甘い授業」 神瀬知巳/フランス書院文庫

 期待値が高いと辛いだろうなと変な事を感じた。絶対値としては高得点であっても、前が素晴らしいと比べられて物足りなさを感じる結果になったり。今回はそういう意味で、今ひとつと感じた。

 序盤からの展開は非常に良かった。タイトルの副題が「未亡人女教師と新任女教師」で、まず副担任である未亡人女教師が登場。主人公が憧れを抱いている存在だったが、ハプニングから親密になり、口や手で定期的に慰めて貰う関係にとなっていく流れは、やや少年が強引なのが気にかかるが描写といい実に良い。
 だが、その関係が何ヶ月も続いているのがやや不自然に感じた。それだけ続いていたで、やっと初体験になるというタイミングが今ひとつ唐突に映った。もう少し短期間の中でそうなって良かった気がする。そこのシーン自体は良いし、あくまで学校内にこだわっている事なんかもいい感じであるが。

 そして、ついで現れる担任の新任女教師。主人公が年上ヒロインに甘々にされる神瀬作品には珍しく、表面上少年を嬲るキャラだというのは斬新な感じ。その実、上からの立場で生徒に奉仕させているものの……というのも他の作者では見かける事のあるシチュエーションだけど、珍しい。これは読者にも伏せておいてインパクト与える手もあるのて、女教師視点で先にばらしてしまっていたのが勿体無いような気もする。先に告げておいて、あせりとか葛藤を描いている今回の描き方も良かったけど。
 自分に好意を抱いていたはずの少年が校内で別な女と、という裏切られた思いを描写していたが、その辺のエピソード、あまりきちんと伏線として機能させてなかったので、今ひとつピンとこなかった。もう少し最初の方で登場させておいてくれたら良かったと思う。

 それと今回、わりあいあっさりと副担任が少年に落ちてしまって積極的なのが少々違和感があった。未亡人となってからも貞淑だったヒロインが、主人公に夢中になるのは構わないけど、担任を篭絡する為に主人公に協力して双頭バイブとか持ち出してレズ行為するとかは、少々キャラが破綻しているように見える。ワンパターンでなくいろいろ新しい要素を加えていこうとしているのは感じるし、それはそれで良いことだと思うけど、何か違う。

 最終的には皆で幸せにというのは神瀬作品らしい大団円だと思う。二人そろって少年にご奉仕みたいなところはやっぱり甘くて濃厚で素晴らしい。コスプレしてとかはやり過ぎの気はするけど、二人がウェディングドレス姿で顔を汚すとかは、ビジュアル的にも凄いだろうと思う。
 初読で少し疑問符は出ても読み返すとやはりレベルが高い。次回作にも期待。

        

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【2009/05/21 00:06】 | 神瀬知巳 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「不誠実な現実」柏木薫
「不誠実な現実」 柏木薫
(「奪われた妻」/フランス書院文庫 収録)


 寝取られもののアンソロジーかと思ったら、寝取る側からの話もあった。客体の妻を置いてどちらの視点を主体として見るかで裏表が変わる訳なのか。今回の短編については寝取られる側からのお話ではあるが、単に片思いしているだけなので人によっては定義が分かれるところかもしれない。

 お話としては前の短編「僕だけの年上女課長」と流れは似ている。
 主人公が密かに恋心を抱いている娘と仲を深めるべく行動に出ようとしていたものの、その矢先に他の男にあっさり奪われ、痴態を目の当たりにしてしまい幻滅させられるといった展開。
 今回は予想外のところで遭遇ではなく、前もって別の女の子からヒロインの本性について知らされた上で、行きずりの男とあっさり関係を持つ一部始終を見るのが少し変化かある気がする。前回の女上司のような存在はなく、最後でちょっと別の救いの手が入る程度。この続きを読みたい気もする。

 ヒロインの牝犬ぶりなところがあまりに強くて、少々寝取られ感は薄いかもしれない。
 主人公の言葉でなく、地の文だが「ただの尻軽女。あばずれ。性処理用肉便器。くそビッチ」などと酷く罵られているくらいだし。
 ラストで高校時代からの付き合いの少女と関係を持ちそうな描写になっているが、もう少し長い話だとそのまま何事もなく終わるのでなく、失望したはずの少女ともまた近しくなったりとドロドロ展開になったりもするのだろうと思う。
 それと、主人公に好意を抱いていた少女が、邪魔な恋敵を排除する為に何も知らない箱入り娘だったヒロインを男漁りが激しいビッチに堕とすべく画策をしていたとか、そういう事実が明らかになったりとか。妙に詳しすぎるのが少し目に付いた。

 しかし、ヒロインはただの女子大生で全然「奪われた妻」でないんだが、よかったのだろうか。

        

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【2009/02/16 21:21】 | 柏木薫 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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