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「Loveパニック」カタセミナミ
「Loveパニック」 カタセミナミ/コアマガジン

 描き下ろしを含む10編とあとがき替わりのキャラ集合マンガという構成。
 ゲストページとして、竹宮ジンと佐伯。 

 年上のお姉さんと少年という組合せがほとんどで、レズものも1本あるが、それもヒロインからすると年上のお姉さん相手となっていて徹底している。
 年上相手といっても同じ学校の上級生や近所の人妻がヒロインではなく、成人女性がヒロインになっているというのは、案外と他のエロマンガでは少ないような気がする。年上だけど年下にしか見えないパターンとかはなく、純粋に綺麗なお姉さんタイプ。
 全体的にどちらかというと女性側からの視点である方が多く、年下を誘惑というスタンスよりも、年下相手の逡巡とか、年上である事を気にするスタンスになっていて、その辺りは巧く描いていると思う。
 既に恋人同士だったりで、年上ぶっているけど実は経験なしといたパターンはなく、ヒロインは処女でないとという向きにはお勧めしない。別にビッチタイプというキャラはいないのだけど。

 初単行本なのにどの話も一定レベル以上になっているのは凄いと思う。
 中では「らぷぱら」はふと知り合った少年とつきあい始めた主人公が、惹かれつつも深みにはまってはいけないと思い、嫌われようと痴女ぶるシーンとか、時折見るパターンではあるけれどきちんと描いてお膳立てしていて好感が持てた。そのうえで最後の「もらってくれるんでしょ?」の表情が一転して可愛い。
 騎乗位で上から攻められるシーンからいきなり始まる「彼女の」なんかは妙にエロかった。最後の中でというシーンと対比させる効果もあるのだろうけど、終わった後で避妊具を始末する描写とかが妙に目を引いた。

 エロ前面でなく、きちんとお話から描くタイプで、結果としてページ数に対してのエロ比率はやや少なくなるし、汁まみれで淫語叫んだり、突飛なプレイしたりといった事もないけれど、キャラを立てているのでエロさは単純に裸が出るより濃くなっていると思う。ノーマルプレイだけでなく昔の体操服着てでとか、後ろでといったプレイに特化したお話はあるが。

 年上好き。お姉さん好き(姉キャラという事でなく)ならば、間違いなく買いだと思う。


        

【2011/10/01 12:55】 | カタセミナミ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「えっちスケッチ」 環々唯
「えっちスケッチ」 環々唯/ヒット出版社

 一番の疑問は、帯と巻末のゲストページ、さらには目次のカットまで安永航一郎が溢れている点。関係性については触れていないので謎のまま。

 全部で7本収録で基本的には読み切り。ただ、「捕食の倫理」に対して「捕食の倫理2」、「乙女純情シールド」に対して「乙女純情ゴール」と続編も描かれている。
 けっこう描かれた期間に開きはあるけれど、総じて安定している。

 その中では「捕食の倫理」2本が少し抜きん出た感があった。
 古い書物に記された読心術を体得した主人公が、憧れている女教師の心を読み取ってみたらという、けっこうご都合主義的な導入から、優しく清純そうな女教師のギャップを描いていく展開が面白い。まじめに授業しつつ、心の声が「SEXしたあああああああああ~~~~~~~~~~~~~い」や「今日で何日オチンチン咥えてないかしら…」だったりで、インパクトがある。どっちかというと淫乱さより笑い寄りになってる気はするが。
 単純に色情狂という事でなく、どこかあっけらかんとエロ妄想を滾らせつつも、絶対に生徒には手を出さないと決めて区切りは置いている辺りがちょっと特異なヒロイン像になっていると思う。
 結局は主人公にバイブ入れているのを見つかって言葉責めされる展開から、スイッチが入って嬉々として童貞を奪ってしまうが、事が終わって本気で落ち込む対比とかおかしみを誘いつつも、かわいいと感じさせる。その過程での先端を徐々に咥え込みながら喋るシーンのエロさとかは最高だし。
 続編も、一度歯止めがなくなったら校内で何度と無く繰り返す関係となり、さらに休日に部屋に呼ばれるとという流れで、さらに濃厚になっている。4Pシーンもいいし、他の男を呼ばれそうになって主人公が奮起するところとかも微笑ましい。
 年上のお姉さんとか女教師とかの属性があるからこれが一押しで異論ないと思うが、幼馴染好きならば、「CHOO-CHOO-Syndrome」とか直球ど真ん中だろうし、「乙女純情」の2本を推す向きもあろうかと思う。

 カバーを取ると、あとがき及び、各話についての簡単なコメント、「捕食の倫理」の四コマ漫画などがあり、得した気分になれる。先生が主人公の恋愛感情に気づいていないというのに唖然とさせられるが、客観的に見ると、弱みを握って肉体関係を結ばされて後は性欲のおもむくままに関係を継続させられているといった陵辱モノ展開と言えなくもないのだな。微塵もそんな雰囲気はないが。それだから最後、ご主人様なのかと思ったり。

 総じて和姦モノというのは嗜好が合わないという事でなければ、十分楽しめると思う。


        

【2011/06/17 00:17】 | 環々唯 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「ピンクトラッシュ」けろりん
「ピンクトラッシュ」 けろりん/エンジェル出版

 このコミックスで初めて知って読んだが、かなり嗜好に合って慌てて既刊を探したりした。
 まだまだ知らない漫画家や作品は多いなと思った。嬉しい事だが。

 表題作になっている「ピンクトラッシュ」と少し変化球的な続編、「愛だ恋だのいってないで」とそれとつながる短編群、他にもいくつかと11本の収録作品。数の多さは散漫さより多彩といった良い印象を受ける。
 幾つかの短編が、それぞれ独立しつつも同窓会という場でリンクさせて登場人物の関係性持たせているのは面白いと思った。

 どれも良いが、片思いしつつも想い人に声も掛けられない消極的で目立たない主人公男が、女性三人組と同時に関係を持つ「愛だ恋だのいってないで」からの三編が非常にエロかった。四人でくんぐほぐれつというただでさえ描くの難しそうなシチュエーションなのに、さらに狭い場所での行為というのにこだわっていて難易度を上げている。ミニバンの中で弄ばれつつ童貞喪失から始まって、ユニットバス、飲み屋のトイレと進んでいく。なんだかんだで良い関係を構築するあたりも後味が良い。

 収録作品中かなり古い、「タッチ&チェンジ」もなかなか良かった。目立たずほとんど声を出さない少女と親しくなりという出だしから、何かきっかけがあって関係を結ぶお話ではなく、いきなり二ヵ月後に跳んで、昼休みに学校内で口でさせているシーンになっているのが、妙な興奮を誘う。恋人同士になっているし、エロマンガなのだけど、何故か「汚された感」がが沸いてしまったのが面白かった。

 他にも、同窓会で好きだった女の子が他の男と去ってしまい、それを慰めるかつての担任の女教師と関係を持つ話、エロ漫画家になった女の子とのお話、ファンタジーとかもあり、それぞれ良品だと思う。

 一応成年マーク付で、消しは微小なのだけど、もともと女性器をごりごりと描くタイプの作風ではないようで、恩恵を蒙っているのは男性器ばかりという印象。

 話の組み立てに仕掛けがあったりするものを除けば、凌辱要素はほとんどない。
 ハーレムタイプのお話かつ男主導でなく女側から弄ばれるのが好きであれば「愛だ恋だのいってないで」はかなり楽しめると思う。
 個人的には大当たりだった。

        

【2011/04/18 12:47】 | けろりん | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「ジョシアナ」木谷さい
「ジョシアナ」 木谷さい/コアマガジン

 後ろでのブレイにこだわった作品が多い一冊。 前だけでというのがむしろ少なくて、後ろオンリーという話が半分ほど占めているのが凄いと言えば凄い。
 お話自体は、陵辱ものはなく、割合ライトより。和姦系のものとかが好きで肛交に嫌悪感があるとかでなければ、それほど違和感なく読めると思う。むしろそういうのが好きだというのなら、加点評価できる一冊となるだろう。単にバリエーションとしてのプレイでなくて、そういう嗜好であるのを活かしているのが感じられるし。

 他にも、匂い・臭いや、運動した後の汗とかににこだわりを見せていたりする作品もあり、その手のフェティッシュなものが好きな人にも堪らないと思う。
 
 長身で凛とした感じの女子バレー部のキャプテンと幼馴染みで年下の少年との甘々なお話の「ディスタンス」なんかは性格のギャップの妙とかが活きていると思う。教室でアナルフェチなのをばらされたのがきっかけ話が始まる「THREE SWITCH」などは話の流れが面白い。他にもいろいろ特色ある作品が多いと思う。

 これまで出た本だと巻末に書下ろしマンガがあったが、今回ページ数の関係か、コメント1ページのみだった。ちょっと残念と思ってカバーを取るとカラーで陵辱話のクライマックスが載っているというお遊びをしていた。なんでだろう。

        

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

【2009/08/25 02:10】 | 木谷さい | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「制服ハニー」環々唯
「制服ハニー」 環々唯/ヒット出版社

 初のコミックスで、計9本収録されている。
 雑誌掲載のものは読んでいなくて、今回初めて読んだが、驚くほど良作ぞろいだった。
 まだ最初の本という事で、絵がやや安定感が無い部分があるかなあとか、ストーリーでももう少し練れそうだなとか、感じたりする部分もあるけれど、個性を感じるところが幾つも見られるし、総合的な部分で読んで巧いなと思わせる。

 傾向としては和姦・純愛物傾向だとは思うのだが、それを外したストーリーの作品も幾つかある。外れているのにカテゴリーとしては外れていないという不思議な作風は面白い。
 冒頭の「トレプリ」は、日本の高校に短期留学してきた異国のお姫様と主人公との話で、、ほのぼのエロになるのかと思っていたら突然に違うベクトルに転じる。普通なら多人数相手にしつつ言葉で貶められるとか、主人公が幻滅して鬱エンドとかになりそうなのに、妙に前向きな感じで終わったり。
 らぶ調教の「飴より甘い鞭」はともかく続編の「子猫じゃらし」は調教されているヒロインが友達を恋人とのプレイに巻き込んでという話なのに、これも妙に陰湿さとかと無縁な雰囲気。カバーをめくると出てくる4コマ漫画の影響もあるか。

 正面きってのラブ話は変に捻らずにまっとうに描いていて、面白いしエロい。「アラサーブレイク」の女上司と部下のお話なんかは続きを見てみたい気もする。
 あとがき1ページのほかに、カバーをめくるとヒロイン勢ぞろいとちょっとした各話解説などあって、そういうのが好きな人には嬉しい。

 ツボに入ったので非常に応援したい一冊。今後も楽しみ。


        
        

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

【2009/07/30 23:14】 | 環々唯 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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