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「青獣の美餌(えさ)」宮坂景斗
「青獣の美餌(えさ)」 宮坂景斗/フランス書院文庫

 新人の作品だが、いろいろと凄い作品だった。
 男子小学生が主人公というのがまずインパクトがあった。副題が「友達の母を、担任女教師を」とある通り、メインヒロインが同級生の母親、そしてサブ的なヒロインが担任教師という組合せ。例えば月野定規とかマンガであればそういったキャラでの話も見かけるし、同じフランス書院でも美少女文庫であればあるかもしれないが、黒本の方でこういうの出すんだと驚かされた。
 で、読んでみると確かにフランス書院文庫で出るべき内容であり、エロさだと納得させられるのが凄かった。
 年上の女性に可愛がられる、弄ばれる誘惑系でなく、小学生の主人公が大人の女性を虜にしてしまうというある種ファンタジーな内容をきちんと読ませてしまう力量と、小学生と大人の女性という組合せだから生み出せるシチュエーションでのエロ描写もきっちりとしていた。

 天使のような外観で悪魔的な内面とかいう少年が主人公だと、自然と陵辱モノに行きそうだけど、やや強引にしつつも、手練手管で心を篭絡してしまい従わせていくという流れ。この辺りは無邪気な残酷さとか期待するとやや中途半端と感じるかもしれないが、甘々になりきらないラインで巧みに舵を切っているように感じた。

 大絶賛でまったく欠点が無いかというと、ちょっと気になる部分もないではない。
 正直、小学生と思えない思考とか言動とっているのが引っ掛からないでもない。かといって小学生としての喋り方とか徹底されてもちょっと困るし、難しいところではある。
 ヒロインを求める理由付けとして、母性の渇望的なものを持ってくるのはいいのだけれど、女教師も交えて疑似家族の関係を作る辺りがちょっと着地点としては少し疑問を感じた。ヒロインが未亡人とか夫とうまくいっていない設定ならわかるのだけど、夫と子供に愛情を持ってい円満な家庭があるのにと。やや月並みだけど、普通にハーレムエンドでまとめるだけでも良かったかもしれない。

 あとは好みの問題だとは思うが、メインヒロインの人妻よりも、既に主人公に従っている女教師の方がキャラが立っていて魅力的に感じた。女王然として複数の男性を従わせていた立場から、一夜にして教え子の虜になる展開とか簡単に述懐されているけど、まるまる一冊読みたいと思った。
 会話とか女教師の回想の中でちらりと出てくる、告白されて主人公が関係をもった中等部の上級生との話とか、何人も確保しているという最上級の女性陣との乱交も、なまじ事実のみ提示しているからかもしれないけれど、読みたいと感じさせる。きちんとキャラが立っているからだろう。
 
 冷静に見ると無茶な設定ながら、全般として読ませてしまうし、何よりエロくて、新人離れした力量を感じたので、次回作はどんなものを書くのか大きく期待。

        

【2010/08/10 21:59】 | 宮坂景斗 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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