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「誘惑の花園」はんざきじろう
「誘惑の花園」 はんざきじろう/富士美コミックス

 連作長編なのだが一本の長いお話でなく、2本の軸が絡んでいるような、ちょっと複雑な構成になっている。
 1本めの軸が、いろんな面で申し分のない妻に満足しつつも夫が同居している義母や義妹にもこっそりと手を出していて、最終的に三人一緒に相手にするというハーレム展開なお話。もう1本の軸が、その母子の次女の部活でのお話。三人の少女が後輩の少年を弄び、さらには少女の弟も交えて乱交になっていくというお話。
 その2本軸が、時間軸に沿って交互に置かれている形で収録されているが、正直内容を掴みにくい。登場人物が一人共通しているだけでシリーズとしては別なのだから、別々にした方がわかりやすかったと思う。
 ただ、「花園」だけを読んだとしても、まだ話のつながりが変ではある。妻に目隠しをしてやっているところに特別ゲストだと母親を連れて来るという、続きが気になるシーンで終わって、続編ではそこからの顛末があるかと思ったら、いきなり何事もなく二人を相手にしての描写になっている。その間が読みたいのに。さらに話が進んで主人公にとっての義妹(二人にとっての妹、娘)が加わって仲良く4P状態になっているが、そうなったくだりについて特に説明も何もない。別にドロドロと和解にページを多く取らなくてもいいけど、何か欲しい。最初に読んだ時は何話か抜けているのかと思った。
 ただ、妻に隠れての義母や義妹それぞれとの浮気話、関係を明かしてからのくんずほぐれつのハーレム話、共に行為描写についての描き方はたいそう素晴らしい。ストーリーは多少弱くてもこっちに力注いでくれてればいいかなと思うくらい強烈。

 一方の三人娘が後輩の少年に皆でいろいろしてあげるシーンも良い。あまり効果あったかは不明だけど後輩を女装させて弄んでみたり、四人の行為を覗いていた少年(三人娘のひとりの弟)を見つけて引っ張り込んで五人での乱交展開になったり。弟のものをしゃぶって姉が童貞を奪うところとか、いやらしくも明るく描いていて良い。
 両方のシリーズで出てくる義妹のミチルが、「花園」における主人公(義兄)と密会しつつ、学校で後輩のをしゃぶったりするのはある種寝取られ(というより浮気か)なんだが、特に気にしている向きはないみたいなのがちょっと不思議な描き方ではある。またこの子、処女のまま後ろのほうを開発されているという存在だったりするが、自分から義兄以外のものをそこに求めたりもしているし。

 他に、短編が3本収録。会社での上司と部下が出張先で関係持つ「浴衣に着替えたら」、二階の窓際で話が出来るお隣の幼馴染同士の初めて話「窓辺のキミ」、放課後に教室で机の角オナニーをしていた少女との話「Hな娘」。

総じて、局所描写に力を入れたり膣内断面図を出したりはしないで、肉体描写と行為自体で濃密なエロさをかもし出すタイプの人。和姦ハーレムや和姦乱交が好きであれば気に入ると思う。ちょっと顔の描き方が平面ぽいかなと思うけど、体の描き方とか実にエロかった。

        

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

【2008/06/17 00:03】 | はんざきじろう | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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