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「アングレカム」 大塚子虎
「アングレカム」 大塚子虎/コアマガジン

 連載物の「アングレカム」全五回と、短編五本という構成だけど、「アングレカム」と短編とでだいぶ絵が変わっているように感じる。
 「カリン」は少し毛色が違うけれど、他の短編は甘々な内容なので、意図的に変えているのかもしれない。ただ、表紙絵なんかもその区分で言うと短編寄りなので、「アングレカム」本編と比べて違和感がある。

 メインである「アングレカム」は異世界から女の子が現れての同居モノかつハーレム展開と、ありがちと言えばありがちな設定ながら、いろいろと盛り込んで特徴は出ている。軍服ゴスというコンセプトも良いと思う。ただ、ちょっと短すぎるのが勿体ない。三人でご奉仕展開でのやり取りとかは良かったので、もっと読みたかった。

 短編はどれも素晴らしい。非常に真正面なラブものでエロ描写についても濃い。
 最初の数ページでキャラクタ立てるのも巧くて非常に良い。女の子を可愛く描写させている。
 催眠術をかけて合えば喧嘩ばかりの好きな男の子に「好きになりなさい」という展開の「ファレノプシス」とか、着飾ったとたんに注目を浴びまくる彼女と主人公とのコメディ「グロキシニア」とか、本当にレベルが高い。

 描き下ろし漫画は収録されていないが、一応カバーを取るとおまけ漫画が隠されている。
 全体通して充実感のある一冊だった。
 次も楽しみなので、もう少し頻繁に雑誌で描いて欲しい。


        

 
【2010/09/01 23:41】 | 大塚子虎 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「青獣の美餌(えさ)」宮坂景斗
「青獣の美餌(えさ)」 宮坂景斗/フランス書院文庫

 新人の作品だが、いろいろと凄い作品だった。
 男子小学生が主人公というのがまずインパクトがあった。副題が「友達の母を、担任女教師を」とある通り、メインヒロインが同級生の母親、そしてサブ的なヒロインが担任教師という組合せ。例えば月野定規とかマンガであればそういったキャラでの話も見かけるし、同じフランス書院でも美少女文庫であればあるかもしれないが、黒本の方でこういうの出すんだと驚かされた。
 で、読んでみると確かにフランス書院文庫で出るべき内容であり、エロさだと納得させられるのが凄かった。
 年上の女性に可愛がられる、弄ばれる誘惑系でなく、小学生の主人公が大人の女性を虜にしてしまうというある種ファンタジーな内容をきちんと読ませてしまう力量と、小学生と大人の女性という組合せだから生み出せるシチュエーションでのエロ描写もきっちりとしていた。

 天使のような外観で悪魔的な内面とかいう少年が主人公だと、自然と陵辱モノに行きそうだけど、やや強引にしつつも、手練手管で心を篭絡してしまい従わせていくという流れ。この辺りは無邪気な残酷さとか期待するとやや中途半端と感じるかもしれないが、甘々になりきらないラインで巧みに舵を切っているように感じた。

 大絶賛でまったく欠点が無いかというと、ちょっと気になる部分もないではない。
 正直、小学生と思えない思考とか言動とっているのが引っ掛からないでもない。かといって小学生としての喋り方とか徹底されてもちょっと困るし、難しいところではある。
 ヒロインを求める理由付けとして、母性の渇望的なものを持ってくるのはいいのだけれど、女教師も交えて疑似家族の関係を作る辺りがちょっと着地点としては少し疑問を感じた。ヒロインが未亡人とか夫とうまくいっていない設定ならわかるのだけど、夫と子供に愛情を持ってい円満な家庭があるのにと。やや月並みだけど、普通にハーレムエンドでまとめるだけでも良かったかもしれない。

 あとは好みの問題だとは思うが、メインヒロインの人妻よりも、既に主人公に従っている女教師の方がキャラが立っていて魅力的に感じた。女王然として複数の男性を従わせていた立場から、一夜にして教え子の虜になる展開とか簡単に述懐されているけど、まるまる一冊読みたいと思った。
 会話とか女教師の回想の中でちらりと出てくる、告白されて主人公が関係をもった中等部の上級生との話とか、何人も確保しているという最上級の女性陣との乱交も、なまじ事実のみ提示しているからかもしれないけれど、読みたいと感じさせる。きちんとキャラが立っているからだろう。
 
 冷静に見ると無茶な設定ながら、全般として読ませてしまうし、何よりエロくて、新人離れした力量を感じたので、次回作はどんなものを書くのか大きく期待。

        

【2010/08/10 21:59】 | 宮坂景斗 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「微熱スイッチ」東鉄神
「微熱スイッチ」 東鉄神/ワニマガジン社

 冒頭の連作4本とおまけの書下ろし四コマ漫画、読みきり6本とけっこうなボリュームの1冊。
 メインをはっているのは巻頭からの連作である栗本さんのシリーズと思うが、少し構成に失敗しているように感じた。
 非常に女に手が早い大学教授と、アプローチをかけているものの少しずれているヒロインという組み合わせの話自体は面白い。特に最初の話などは、色気の無い下着をネタにしてのやり取りがオチ含めてよくまとまっていると思う。それが次の話、その次の話と、別のヒロインをゲスト的に出してしまうので、メインヒロインが少しぼやけた感じになっている。一冊まるごと使っての長編であれば、そういう話もアクセントとして働いたと思うし、エロ漫画としていろいろ女性陣出さなくてはならない都合もわかるのだが。
 最後がまたメインヒロインが正面に来た話になっていて、で風邪ひいて様子が違うのにぐっと来てしまうという展開は良かった。4話構成にするなら、これを2本目に持ってきて正妻的ポジションを確立した上で、やっぱり教授が他の娘にも手を出してしまう構図にした方がすっきりしたかもしれない。
 エロ漫画としては非常にレベルが高いし、2話の金髪娘なども良いのだけど。

 前の「ふたりでできるもん」も連作物が、個々のお話としては良いのに、通しのお話として見ると恋人が最初と最後にはメインになるものの途中で放置されていて、構成をもう少し考えればと感じたのを思い出した。なんだか勿体無い。

 読みきりは、従姉の女の子との初めて話とか、地味目で異性を意識しなかった幼馴染が催眠術で発情してとか、どれも安定して良い感じだった。傾向として年上のお姉さんと少年という組み合わせが多くて、そういうパターンが好きであればさらに楽しめると思う。同じパターンでなくていろいろと変化をつけているし。何本も年上物があるのに、優しいお姉さんに甘々に可愛がられるという感じのが1本だけというのはちょっと意外。それだけにその1本、憧れていた友達のお姉さんとの「恋人スイッチ」は貴重かもしれない。

 他作品でも出てくるのがほとんど巨乳キャラだったので、そういう嗜好なのだろうと思っていたので、あとがきを読んでちょっと愕然とさせられた。
 
        

【2010/07/04 16:53】 | 東鉄神 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「私のしたい○○なこと」春城秋介
「私のしたい○○なこと」 春城秋介/ティーアイネット

全四話の続き物「いたずらメヌエット」をメインに3つの短編を収録している。それだったら、カラーページもあるしメインを先頭にするか、短編を前座に最後に配置すれば良さそうなものだけど、短編の間に配置と言う謎な収録順番になっている。

 既刊と比べて、絵は変わらない。安定しているとも言えると思うが。相変わらず単体絵として見ると凄く巧いとは感じないし、話作りも飛びぬけて巧くはないのだけど、エロマンガとして凄くレベルが高い。単純明快にエロいと感じさせる。

「いたずらメヌエット」は、主人公が片想いしているヒロインと親しくなりかけたところで、ヒロインの妹に弱みを握られ誘惑されるといった構図のお話。関係を持ってずるずると回数を重ねつつもやはり好きなのはヒロインでという形から、ハッピーエンドに帰結させている。姉妹同時にとかな読んでみたい気もするけど、きっちりとした形にした方が読後感は良いと思う。お話としては実質は妹がヒロインで、姉がちょっと存在感で負けている。寝取りもの漫画だと、彼氏や好きな人の傍で見つからないようにして体を好きにさせてしまうという展開が時々あるが、その裏返しみたいなシチュエーシュンが非常にエロかった。

 他の短編、「Secret Affair」の女教師と生徒というお話も良いし、前のコミックス「ビーナスラプソディ」収録の「ホームレッスン」の続編「ホームレッスン ~課外授業~」も前同様にエロかった。しばらく家庭教師の先生と会えなくて一人で慰めたりとか、大学へ訪ねて図書室でとか、短くも濃厚。
 そして何より巻頭の「友達以上」が本巻の中では圧倒的にエロいなと感じた。友達の彼女で仲良くしていたヒロインとふとした弾みで関係を持ってしまうという展開で、いったん水を差されつつも意識し合う描写とか巧いと思う。お互いに恋人はいるけれど相性がよくて、体の関係と割り切ってずるずると行為を重ねていくのが非常にエロい。最後以外は基本学校の中だし。
 主人公の恋人が実際には登場しないのがちょっと気になったが、もしも続編を描くのなら巧く絡めると面白い気がする。

 本当にレベルが高くて安定感すらある一冊だと思う。

        

【2010/06/19 21:54】 | 春城秋介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「ビーナスラプソディ」春城秋介
「ビーナスラプソディ」 春城秋介/ティーアイネット

 二冊目のコミックスで前作同様に未亡人、小さな旅館の女将さん、妹、従姉弟のお姉さん、等などバラエティに富んでいて、純愛系ながら非常にエロいというレベル高い内容になっている。
 全体の割合からか年上物のイメージがあるが、兄と妹の話、家庭教師と女子高生の話なども非常に良いと思う。

 本当にどれも良いのだけど、「蜜戯」と続編「二人の蜜戯」が巻頭カラーにもなっていてページ数があるだけに読み応えがある。娘と同じ年の隣の少年から告白されたヒロイン視点での初めて話、その後関係を重ねていての情景と、もっと読みたい気になってくる。娘がもう少し絡んでも良かった気もする。
 ちょっと匂いに関する描写が目についてアクセントになっていたりと、本当にエロい。

 女子高生のヒロインの視点での「ホームレッスン」も負けず劣らずエロい。家庭教師の先生との初めてについても何コマか使って描写して欲しかった気もするが、あえてそこはカットして、その後の何度も繰り返して馴染んだ頃を描いているのがなんともエロいと感じさせる。
 自分だけ全て脱がされてしまうとか、やんわりと言葉責めしたりと、濃度を上げていくのが巧いと思う。続編が次のコミックスに収録なのがちょっと残念。できれば同じ本の中で続けて読みたかった。

 他のも個別で見ていくと唸らされる出来で、差が出るとしたら読み手の嗜好の違いだけだと思う。


        

【2010/06/01 01:58】 | 春城秋介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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