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「いもーと*もーど」 きりりん/ヒット出版社
タイトルからもわかるように妹のお話が集まっている。妹みたいな存在という作品もあるけど、それも姉との関わりについてが軸になっているのでやはり妹の話になっている。 メインは三回連載の「水仙の華の沼の淵」で、隣りの部屋にいる兄を想って一人指を体に這わせるような妹がヒロイン。同級生の男の子に告白されたり、臨時の担任として現れた女の先生が何故か名前を知っていたりと、どうなっていくのだろうと思っていると、唐突に兄と体が入れ替わってしまうという予想不可能なところで一回目はつづくに。お約束的に頭ぶつけるとか欲しかった気もするが、もっともらしい理由は提示なし。兄の自慰シーンを覗いてしまい、ヒロインも自室で一緒にしてしまって絶頂が重なったからではないかと思うけど。 で、入れ替わった結果、妹の姿の兄はわりと平然と妹の学校に行ってしまったり、心配して兄の姿の妹は様子を見に行って先生と話したりと、前回の伏線きちんと消化。一方通行ではなかった事を知って妹は……という流れに。 とにかく丹念に描いていて話として面白く、それでいてエロい。 兄と妹の関係を深く描いたものとしては「私が■だったころ」が凄い。愛し合ったが故に二人を知る者がいない土地へ逃がれた兄妹。一緒にいられる幸福はあるけれど、夫婦という間柄になったが故に、兄妹という関係は喪失せざるをえなかったという事実を重くなり過ぎず、説明過多でなく描写の中で折り込んで語っている。ラストのシーンとかがあざといと言えばこのうえなくあざといのだけど、おそろしく巧い。 一方で純粋にバカ要素を含んでいる「ツン・トレ」などはむしろこの中では異色作になってしまうのか。ヒロインが声優で素直な性格なのでツンデレな役どころに苦労しているのを見て、兄がえっちでツンデレを教えてやるとかで、拘束された自分を妹に玩具のように責めさせるというお話。女王様とツンデレとは違うだろう。 最初のうち妹は戸惑いつつ股間を踏んだり靴下を口で脱がせるように命じたりしていたが、足コキで一度射精させてから、豹変したように責めモードに入るが、これが絶品。表情から台詞から別人になりきっている。オチとか小ネタとかも含めていい感じにおバカ。しかしこれまたしっかりエロい。 収録作どれもレベルは高くて、共通してお話作りや構成の仕方にキラリと光るものがある人だと思う。ロリものに固執するのでなければいろいろと一般向けのマンガも含めて描けそうな感じがする。 |
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