2ntブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
「淫獣の群れ 実母と姉弟」 田沼淳一
「淫獣の群れ 実母と姉弟」 田沼淳一/フランス書院文庫

 田沼淳一作品の中では異色作だと思う。
 仰ぎ見るしかないような美人が脅迫により抗いつつも牝奴隷になったり、大きな子供がいるなどとはとても思えず娘と同年代で通用する母親が相姦に堕ちたり……という部分は他作品でもありそうな展開。だがそれら行為を行っている主体者がいつもとは違っている。いつもであればペニスストッパーをはめられてマゾ気質を開発されてしまう筈の主人公の少年が出てこない。いつもなら受け側の立場から描かれるところが、攻め側からの話になっているので、雰囲気とがらりと変わっている。
 自分の姉や母を快楽の為に欲しいままにして調教するというのも充分酷いのだが、赤の他人が肉親同士を従わせて種付けさせようと企むのと、血の繋がった相手に自分の子供を産ませたいと思うのとだと、後者の方が陵辱の度合いが比較的下がるように思える。
 主人公の狙いはあくまで母親で、姉に対しては抑圧されていた事への復讐と母親をものにするまでの代用品としての調教なのだけど、それはそれで錯覚含めて恋愛感情が姉に芽生えてしまっているし。実際、エレベータでキスされたり帰りに恋人のように寄り添う姿など、陵辱者との間であまり起こりえない姿で、ここだけ見るとどこの純愛物だと思ってしまう。

 自分の肉便器扱いする一方で、姉を自分の友人を誘惑させ性的な関係を持たせたあげく、あくまで自分に隷属させつつ一種の仮面結婚させる流れがあったりもする。結婚させた上で自分の子供を生ませようと画策したり。これもクローズアップすると一本描けそうな話なのだけど、正直薄かったのが惜しい。こういうのは寝取りとも寝取らせとも違うのだが何なのだろう。他の作品ならこちらの少年が調教させられた展開になったのじゃないかと思う。

 「淫獣の群れ」の前に書かれた「美姉弟」と比べると弟が姉・母と関係を持つ(持たされる)ところとか姉や母のキャラクターがけっこう似通っているのだけど、まるで違った作品になっているのが面白い。「美姉弟」は少年の方も少女達から調教されて、母子相姦や姉弟相姦させられる流れだし。姉弟が互いに愛し合う辺りも似て大きく違うのか。でもどちらもやはり田沼淳一ならではの作品だなと読んでて感じさせられる。

 それにしても、姉と母を自分の性奴にする話なんてのは他にもあるだろうけど、姉を先に調教したから後からの母親は、姉(母親から見れば娘)の妹扱いとする(書いててややこしい)という狂った事をさせるのは他にないと思う。比喩的なものでなく、実の娘に「深雪お姉様」と呼ぶよう強制し、それでいてご主人様であるところの主人公は母親を名前でも呼ぶけど母さんとも呼ぶ。やっぱりどこか狂っている。
 他に「孕み」「浣腸」「腋毛」執拗な「アナル責め」とかいろんな要素がつまっていて密度が濃い。

 こういうテイストの話もまた読んでみたい。
 
        

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

【2008/05/15 06:58】 | 田沼淳一 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<「思春期は発情期」甚六 | ホーム | 「完熟マインド」大見武士>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://sini0.blog.2nt.com/tb.php/11-f37da691
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |