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「二つの初体験 熟義母と若叔母」 神瀬知巳/フランス書院文庫
再読して、デビュー作から驚くほど完成度が高いなと改めて認識した。 これまでの作品の原点というか、基本骨格はずっと変わっていないのもよくわかる。少年が主人公で、近くにいる魅力的だがずっと年上のヒロインAに想いを寄せている。実はヒロインAも主人公に好意を抱いてはいるが、年齢差や社会的な関係性から一線を越える事はしていないという前提がまずあって、積極性のある別タイプのヒロインBが登場して化学変化を起こす事で一気に関係が変わっていく。ヒロインB自身も少年の初めての相手となってから、虜にしたりされたりしつつ、最終的に皆で幸せになってラストを迎える。だいたいこんな感じで成立している。 ただ、キャラの名前と細部だけ変えて何冊も同じ事を繰り返すのではなく、作品ごとに微妙に立ち位置を変えたりしているのは考えているなと思わせてくれる。年の頃が同じ位の少女をヒロインCとして加えたり、最初に誘惑する側のヒロインBをメインとしたりなど。 本作ではタイトルでわかるように、主人公と血の繋がりのない義母である未亡人がヒロインAで、その実の妹がヒロインBになっている。義母と叔母、見方を変えると姉妹を相手にする話。 内容は濃密かつ丹念に最初から最後まで描かれている。 叔母が主人公を誘惑しての初めての体験から、だんだんと余裕無くのめりこんでしまう展開、少年に女の影を感じてついに行動に出てしまう義母の姿。最後に少年に後ろを初めて捧げているところを妹に見られるシーンとか、エピローグでの二人で少年の相手をつとめるところとか、どこをとっても濃密なエロさと甘さ。 義母に思慕を抱く一方で、叔母にも惹かれている辺りが、下手をすると両天秤的な感じを与えてしまうのだけど、両者への憧れや愛情をうまく成立させていると思う。両方と関係をしても、頭に乗って好き放題している印象は無く、求めたり求められたりしている。 年上のお姉さんとの話とかが好きであれば、物凄い剛速球でのど真ん中ストライクだと思う。必読。 |
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